
2014年頃に抱っこひも使用中の赤ちゃんの転落事故が立て続けにニュースになりました。ニュース映像でエルゴと思しき抱っこ紐が使われていたこともあり、「エルゴは危ない」という噂が。さらにはエルゴでも事故があるんだから・・・と“抱っこひも自体が危ない”という認識が社会全体にも広がる勢いでした。
私の母も「昔はおんぶ紐(本当にシンプルな紐)だったのに前で抱っこなんてしようとするから危ないんだ」とブツブツ文句言っていました。
しかし私はニュース以前から抱っこ紐の安全性と身をもって実感していましたから、このニュースを見てとてもやりきれない気持ちになりました。
安全でなければ抱っこ紐ではない
あなたが今この記事を読んでくださっているということは、少なからず抱っこ紐の安全性に不安を感じて迷っておられるのではないでしょうか?
あなたは子供思いのやさしいお母さんですね^^
そんなすばらしいお母さんに、私が育児業界に携わっていた経験からお伝えしたいことがあります。
抱っこ紐は安全です。
繰り返します
抱っこ紐は安全です!!
(今は業界を離れているので、別にまわし者ではありませんからね!笑)
そもそも抱っこ紐はお母さん(使用者)と赤ちゃん双方が快適に抱っこする・されるために作られたサポート器具です。
多くの抱っこ紐には”快適な抱っこをして欲しい”という開発者さんの願いが込められています。
実は抱っこ紐誕生のきっかけには「開発者自身またはその家族が一人のママであり、巷の抱っこ紐に疑問や不満を抱いていたため、それならば自分で最高の抱っこ紐を作りたい!そう思って開発した。」という経緯が多いのです。
そう、抱っこ紐を作ったお父さん、お母さんたちはあなたと同じように、子供たちに安全で快適な抱っこ紐を与えたいと強く思っていたんです。
わが子のために自ら抱っこ紐を作ろうという発想、熱意、すごいと思いませんか?
完成までに何度も試行錯誤を繰り返して、失敗も乗り越えてきたことでしょう。それも、育児をしながらです。少なくても私には到底無理…。
そこまでの覚悟で作ったのなら粗悪で危険な抱っこ紐を設計する理由はありませんよね。
私たちが選び、使用する抱っこ紐というのはそんな開発者の愛情の結晶なのです。安全で無いわけがない。
「そりゃ、わが子には安全な抱っこ紐を作ったでしょうけど商品化したら利益主義に走るんじゃないの?」
たしかに、商売にするためには儲かることが必須です。そのために量産化したり、生産性を高める工夫を施したりしなければならないでしょう。
ですが、「安全でなければ抱っこ紐ではない」「安全でない商品は買う理由がない」それが大前提。
なぜなら命と向き合う育児業界というのは消費者の目が最もシビアなジャンルの一つだからです。信用されない商品を作ってもメーカーは長い年月生き残ることができないどころか、深刻な事故が起これば即存亡の危機に陥りかねない世界なんです。
健全なメーカーなら信用を勝ち取るために安全性を含む製品テストを何度も繰り返しますし、出荷する商品一点一点を検品しています(日本は消費者の目が肥えているから大変だそうですよ)。
また、海外メーカーでも日本や諸外国の意見をヒアリングして、商品に改良を加えるなどして商品を進化させ続けているんです。
あなたがこの記事を読んでいるまさに今この瞬間もメーカーは、どんな抱っこ紐が求められているか、自分たちの商品に足りないものはないかなどを議論しあっているはずです。
なかには売れている抱っこ紐を表面的にマネたような二流品があるのも存在します。しかしそれらは”それなり”なんです。
人気メーカーの抱っこ紐は使用者の信頼を得る品質だからこそ人気を築けているのです。
落下事故の件数や発生率はどれぐらい?
報道では全国あちこちで落下事故が起こっているような報じ方でした。
実際の事故発生割合はどのくらいなのでしょう?
こんな資料がありました。
国立成育医療研究センターや東京消防庁のデータベースを集約した結果、2009年から14年6月までに報告された抱っこひもの落下事故件数は117件。
引用:http://mama-color.com/2065/
このデーターをもとに一年の事故発生数を平均化し、東京都の2013年の出生数を用いて事故発生率を算出してみました。
2009年1月からのデータだとすると一年の発生数は約26件、出生数は107,401人なので、発生率は約0.00024%
かなり低い割合だということが分かります。
もちろん、数値はともあれケガをしている赤ちゃんがいることは重く受け止めなければいけない事実です。
それに未報告の落下事故も倍、もしかしたらそれ以上に発生している可能性も十分にあるでしょう。
さらに、抱っこ紐を使用していない家庭も考慮しなければなりません。
ですがそういった可能性を加味したうえで10倍いや数100倍多く見積もっても「抱っこ紐は危険だ」と言い切れるような事故発生率ではないのではないでしょうか。
落下事故の原因の多くが誤った使い方によるもの
抱っこ紐の事故の中には商品に欠陥があった、不運が重なったなど、どうしても避けられない事情があったケースもあると思います。
しかし、それ以外の多くの場合は使用者の使い方に問題があったのでは?と考えています。(こんなこと育児業界にいた時には声を大にして言えませんでしたけど)
抱っこ紐の事故がニュースになっていた頃「抱っこ紐でヒヤッとした経験ありますか?」と質問する街頭インタビューをテレビで見たのですが、ちょっとした衝撃でした。
『ものを拾おうとして屈んだら(前屈で脚は伸びてる状態)、子供が抱っこ紐から滑り台のように頭から落ちそうになった』
『抱っこ紐のウエストベルトの下から子供の脚が出ていて、ズルっと抜け落ちそうになった』
「おい、もの拾うならしゃがめよ!せめて子供の頭を支えようよ!」「脚出てるの装着した時に確認してよ!
っていうか、子供が抜け落ちるほどゆるいベルトってどんだけだよ!」ヽ(`Д´)ノ
思わずテレビにツッコみましたよ。
そしてそのVTRのあと、真剣な顔で抱っこ紐の安全性(クオリティの問題)を訴えるスタジオのコメンテーター。
なんかこの国、頭オカ◯イんじゃないか?
あなたにはこの違和感わかりますでしょうか?
そう、ヒヤッとした人の体験って、抱っこ紐の品質以前の問題ですよね。
完全なる不注意!
抱っこ紐の付け方も使い方も間違っています。
「私そんなおかしな使い方しないし。」
そう思ったあなた、他人事だと考えるのは甘いかもしれませんよ。
多くの人が抱っこ紐の使い方を間違えている?
街に出れば抱っこ紐を付けている人をよく見かけると思います。
思い出してみてください。あなたは、街ですれ違うお母さんが変な使い方をしているな~って感じた事はありませんか?
「いや特には無いかな」もしくは
「そう言えば前に一人、二人変な使い方してた人いたなぁ」という感じですか?
思い当たらないなと必死に思い出そうとしているあなた。
抱っこ紐の使い方を間違える可能性大ですよ。
というのも、街で見かけるお母さんたちの中で抱っこ紐の使い方を間違えている人ってとても多いんです。
もしあなたが、これまでに見てきた他人の抱っこ紐の使い方に違和感を覚えていなかったのであれば、あなたは間違った使用方法を正しいと勘違いしている恐れがあります。
エルゴなんか特に悪例が目立ちますよ。
とにかくユルい。
良く言えばラフ(笑)
日本人特有のファッションセンスゆえなのか、リュックのような肩がけアイテムはラフに(ゆるめに)身に付ける傾向があると思いませんか。
そこは別に問題無いのですが、その感覚を抱っこ紐にも取り入れてしまっている人が非常に多いのです。
本来エルゴは密着型の抱っこ紐であり、赤ちゃんとお母さんが最適な距離感で密着してこそ真価を発揮するわけです(コアラ抱っこ)。
が、多くのお母さんは赤ちゃんが落ちないまでも、肩ベルトをゆるめにして、ウエストベルトはローライズのパンツを履くように腰骨あたりで留めてしまっています。
オシャレを意識してワザとやっている人はあまりいないでしょうから、そのゆるさ加減こそが適切なのだと何の疑いもなく付けているのだと思います。
事故を起こしたお母さんたちも、間違った使い方という認識もないまま子供を危険に合わせてしまった可能性もあるわけです。
実際私も密着型の抱っこ紐の付け方を幾度となく一般のお母さんたちにお教えしてきたのですが、多くのお母さんが「こんなにキツくてもいいんですか?」と驚いていました。
と同時に「とってもラク」「子供が落ち着いている」と喜んでおられました。
大多数の常識が正解とは限らないんです。
あなたにも私にも大切なわが子を守る使命があります。
だからこそ自信をもって育児をするために、世間の常識にとらわれずに自分自身で正しい道を見つけていただきたいと願っています。
日本独自の安全基準で日本人の抱っこが変わる?
相次ぐ落下事故の影響もあり我が国では抱っこ紐の”SG基準”という安全基準の厳格化を行いました。
これにはきっと世のお母さんたちも安心したはずです。
しかし私は個人的に、このSG基準のデメリットを大変危惧しています。
安全なのに危惧?!矛盾しているようですが…詳しくは別の機会に。
長文失礼しました。
続き書きました↓
投稿者プロフィール
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こまりと申します。育児業界で働いていた子育て中のママです。育児の現場で多くのママさんたちと接してきたなかで、育児においていちばん重要なアイテムは抱っこひもであると確信しました。「抱っこ紐を制するものが育児を制す!」抱っこ紐でお悩みのママさんたちのお役に立つべく、ぶちゃけ気味にブログを綴っております。
当ブログとプロフィールの詳細はコチラ






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